恭介と合流した理樹たち。
そして怪現象の正体に迫る。



リアル肝試し四話



理樹、恭介達は現在職員室前にいる。

「さて、お互いの報告といこうか」

それぞれ報告する。

「…つまりその隠し扉に何かあると?」
「そういうことだ」
「真人と合流したほうがいいな」
「でもどこにいるんだろう」
「探してみるか」
「それならどこ向かおうか?」
「それだったらこの先にいると思うが…」

来ヶ谷が体育館の方を向いて、職員室を背にして「右」を差した。
要は昇降口入って右のほうだ。

「こっちにいるのか?」
「いや、そんな気がするだけだ」
「ああ、俺もそんな気がする」
「この先は何があるのかな〜」と小毬が鈴に聞く。
「私は怖いのが無ければいい…」

純粋な答え方が鈴らしい。

「じゃ、こっち向かっていいか?」
「私は構わないぞ」
「私も来ヶ谷さんと同じです」
「俺は恭介に任せる」
「私はついて行くよ〜」
「小毬ちゃんと一緒だ」
「理樹は?」と恭介が聞く。
「恭介、頼んだよ」

皆の答えだ。

「それと、謙吾と理樹は殿を頼む」
「承知」
「わかったよ」

そして向かう。真人のいるべき方向へ。



その頃真人チームはと言うと。

「そろそろ休憩を終わりにして捜索をはじめましょう」
「充電完了したのだ〜っ!」
「はじめましょう!」
「筋肉が復活したぜ!」

立ち上がると同時に何か聞こえる。
もちろん恭介たちだ。でも真人たちはそんなこと知るはずも無い。

クドがそれに気づいた。

「…!!…井ノ原さんっ!何か足音が聞こえます」
「ビックフットか?」と真人が答える。
「それは絶対無いのですっ!」
「じゃあ足のある幽霊かーっ!」

今度は葉留佳がボケる。

「幽霊に足があるわけ無いでしょう」
「じゃあ知らない筋肉か?」
「それを言うならオジサンだろーっ!」
「恭介さんかもしれないですっ」
「そうね。でも、一旦隠れましょう」

教室に隠れる。
音が近づいてくる。

止まった。

「「「…………………」」」

息を潜める。

そして。

「次は右と左どっちに行くか?」
「真人たちどこに行ったんだ?」

声が聞こえた。

「恭介さんですっ」

クドが気づく。

「謙吾の声じゃね?」

真人も気づく。

佳奈多たちは恭介たちだと気づいた。

「出ましょう」

佳奈多が自分のチームに一声かけ出る。

「理樹はどっちいると思う?」

鈴が理樹に問う。

「今頃真人たちどこにいるんだろうね」

理樹がそんなことを言っていたら…。

「私たちはここよ」
「はるちん参上!」
「俺もいるぜ」
「みんな逢えて良かったです」

教室の入り口から一斉に出てきた。


そして数時間ぶりの再会。
短く、そして長く感じた。
実際は二時間も経っていなかったが。


「真人!クド!佳奈多さん!葉留佳さん!」

理樹はそれに答えた。
クドが謙吾たち向かってくる。
それを来ヶ谷が正面から捕まえた。

「おお、クドリャフカ君。お姉さんは逢えてうれしいぞ」
「来ヶ谷さんっ!苦しいのです!」
「おっと、すまない」
「おぉぉぉ理樹ぃ!!逢いたかったぜー!」
「真人は大丈夫だった?]
「俺は無敵だ」
「佳奈多さんも大丈夫だった?」
「ええ、でもこの人たちと一緒は疲れるわ」
「正直だね」
「そりゃもう」
「こまりん〜!逢いたかったぁ」
「再会は喜びですよ〜」
「鈴ちゃんもー」
「葉留佳でよかった…」

再会したリトルバスターズ(佳奈多は除く)はほっと安堵する。とくに鈴はね。

「喜びに浸っているところ悪いがそちらの情報を教えてくれないか」

佳奈多が話す。

「そうか…そっちもか」
「何があるのかしらね」
「なんだろう」
「怪現象が起きるぐらいだからな」
「今までは何も起きていないようだが」
「とりあえずその扉へと行くことがいいとおもいます」
「どちらから行くか?」
「俺達が見つけたほうからがいいんじゃないか?近いしよ」

そのころ他の女子は、

「さすがに今回は疲れますネ」
「周りがうるさかった…」
「くたくたです」
「こんな時はお菓子を食べるのが一番だよ〜」

マッタリしていた。そんなことで小毬はお菓子を皆に配ることにした。

「謙吾さんにひとーつ」
「井ノ原さんにひとーつ」
「鈴ちゃんにひとーつ」
「ゆいちゃんにひとーつ」
「美魚ちゃんにひとーつ」
「理樹くんにひとーつ」
「恭介さんにひとーつ」
「はるちゃんにひとーつ」
「クーちゃんにひとーつ」
「佳奈多さんにひとーつ」
「そして私にひとーつ」

一袋ずつ配り終える。

「たまにはクッキーも悪くはないな」
「おおっ!このビックカツ旨いぜ」
「オレンジ飴はおいしいな」
「キムチ味の煎餅はないのか」
「ここでのチョコレートは格別ですね」
「僕、ベビースターラーメン!?」
「俺なんかスルメだぞ」
「やったー!私うまい棒ゲット」
「すこんぶはおいしいのですっ」
「私のはベッコウ飴!?まあいいわ」
「ラムネはおいしいよねー」

とりあえず本題に戻る。

「さっきの真人の意見だが、そこからでいいか?」
「異論はない」
「私もそこからがいいと思うわ」
「僕もそれでいいと思うよ」
「じゃあそうするか」

恭介が皆に声をかける。

「さて、休憩終わりだ」
「皆いくよ」
「ラジャーなのですっ」
「はるちんしゅっぱーつ」

結局、20分ぐらい休憩してしまったわけだが、

「やべっ、もうそろそろ11時半になるぜ」
「結構たったわね」

んなことどうでもいいからさっさと行きましょう。
向かう。
一階に降りる。
そして多目的室の前へ来た。

「ここか」
「そうだぜ」
「入りましょう」

皆入って行く。

「この扉よ」
「そんなに大きくはないな」
「どうやって開けるんだ」
「俺が開けてやるぜ」
「ふんっ………うぉりやぁああああああああっ!!」
「〜!!」
「〜〜!!」
「〜〜〜!!」
「〜〜〜〜!!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「開かないですネ」
「うおおおおおおおおおっ!!俺の筋肉があああ!!」

真人は相当ショックを受けている。髪を引きちぎろうとしてる。

「真人!禿げるよ!」
「真人でも開かなかったか」
「別の方法があるんじゃないか?」
「どこに?探したわよここは」
「天井とかは探したのか?」
「そこは探していなかったわ」

来ヶ谷が探す。
案の定、天井にスイッチが。

「なるほどね。そこは気づかなかったわ」

佳奈多が箒を持ってきて天井のスイッチを押す。
すると、

ガガガガガガガ…ドン!!

開いた。

「階段!?」
「これは隠し通路みたいだな」
「なにぃ?隠し通路か?」
「これはわんだふぉーじゃぱんなのですっ!」
「外国にもあるけどね」
「さあ、入ろうか」

階段を降りていく。

ガタン!!

音がする。
恭介たちの足が止まる。

「ん、何の音だ?」
「行ってみないとわからんな」
「姉御、わかりますかね?」
「さあ、私にもわからん」
「なんだか恐怖の音なのですっ!」
「幸せの音かもしれないよ〜」
「どっちなんだ」
「これはひょっとして…」
「お宝かな?」
「だといいわね」
「はぁ、俺の…筋肉が…俺の…筋肉…」

真人はまだ落ち込んでいた。
再び足を動かす。

ガタン…ガタン…

音が徐々に大きくなって連続的に聞こえる。
そして階段が終わり、分かれ道に出た。
それは真っ直ぐ道が続く先に右に分かれ道が。

「さて、分かれ道だな」
「右から音が聞こえるぞ」
「右に何が?」
「とにかく行ってみようよ」

右へ進む。
そして扉へと着いた。

「扉みたいね」
「開けようぜ」

ギイイッ…






その先には








「こっ、これは!?」
「なんということだ!」
「現代にあるというのか!?」
「あ、これは……」

理樹は気づいた。

「タイムマシン!?」

それに理樹は懐かしく感じた。
それは理樹の幼馴染を過去の世界へと連れて行った機械にそっくりだった。
当然、幼馴染はここにはいない。
そこに誰かが出てきた。

「君達はだれだね?」

それは若い男性だった。

「あ、ああ…俺は棗恭介だ」
「棗恭介?どっかで聞いたことがあるな」
「俺を知っているのか?」
「名前は聞いたことがある」
「俺らはリトルバスターズだ」
「私は違うわよ」

佳奈多突っ込む。

「いろいろとこの町で何かをやっているらしいね。君達はここに何しに来たんだ
ね?」
「ああ、俺らは怪現象の調査をな頼まれてな」
「怪現象?ってもしかしてそれのことか?」
「そうそれ。聞きたいんだがそれは何だ?」
「これはね、タイムマシンだよ。って言っても未完成だけどね」
「やっぱり」

理樹言う。

「未完成?」
「そう、まだ試験中なんだよ。次元の調節が出来てないんでね」
「目的地にはいけないってことか?」
「その影響でこの辺り一帯に怪現象がおきているみたいだね」
「それに、この機械じゃ過去未来へは行けないよ」
「どういうことだ」
「これはこっちから行くんじゃなくて、過去未来の向こうから帰ってくる機械な
んだ。こっちから行く機械はどっかにあるらしいんだけど…」
「僕知ってるよ」

理樹が口を挟んだ。

「本当か理樹!?」
「うん、学校の地下にあるよ」
「何でそんなこと知ってるんだ?」
「僕が探し出したから(いや、僕らだね…)」
「じゃあぜひ揃えてみたいな」
「無理だね」
「何で?」
「いや大きいし、そもそも地上まで持ってこれないでしょう」
「残念だ。せめてこれをもって行きたかったんだが」
「いいじゃないかここで」
「じゃあ完成したら報告するよ。それでいい?」
「ああ」

恭介が振り向く。

「よし、解決だ。みんな戻るぞ」
「終わったのですっ」
「ミッションクリアー」
「終わったな」
「疲れた…」

みんなほっと一息。

車まで戻る。

「なんだかんだで結構楽しかったね」
「そうか?」
「でも、もう寝ている人もいるね」
「疲れたんだろう」

そして帰還する。



明日へと
未来へと
新しい世界へと
永久に続く
僕らリトルバスターズ!!


おわり。2ndストーリーへと続く。



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