リク「生まれてくる赤ん坊の名前を決める理樹と佳奈多」
「ねえ、理樹」 「ん、なに? 佳奈多さん」 夜も寝静まり、そろそろ日付が変わろうかというそんな時間だった。 二人は同じ布団に入り、行為を済ました後だった。だから無論裸である。裸以外はない。
「子供欲しくない?」 「欲しいねぇ」 最初は他愛のない話しから始まり、そして行為の話しになり、その後つまり子供が出来たらどういう名前がいいかという話題に入った。 「ね、理樹ならどんな名前付ける?」 もぞもぞと体を理樹のほうへ向けて少し真剣な表情をしている。 「そうだなぁ……」 理樹は頭の中で色々と名前を考えてみる。 こういう名前もいいなぁ、あこっちもいいかなぁと悩んでいる。 あーでもない、こーでもないと名前が浮かんでは消え、浮かんでは消えていく。 「理樹?」 言い出さない理樹に痺れを切らしたのか佳奈多がひょこっと理樹の顔を覗き込む。 「う……」 その姿を見た理樹の我慢バロメータは少し限界を達していた。あと少しで崩壊、2回戦に突入する。 「ね、理樹? 名前決まったの?」 二人の距離は少し、また少しと近づいていきお互いの吐息がかかるくらいの距離になる。 「ん、……」 そして口づけ。優しく包み込むように舌と舌を絡ませていく。 「ん、ふ、うん……り、りきぃ」 もっともっとと言わんばかりの佳奈多の舌をさらに絡みとりねちょねちょしていく。 時間にして約一分ぐらいだろうか、ようやく口と口が離れる。 離れると銀色に輝く何かが二人をつないでいるかのようにつーっと伸びていく。
「で、理樹。名前は思いついたの?」 「うん。ばっちりね」 さっきのキスのときにいい名前を思いついたんだと理樹は付け足す。
「僕たちの子供の名前は
――――――
だよ」
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